(L)三輪自動車が走っていたり…(R)荷物を積載した人力車が走っていたり。8:50頃インド門の観光を終え、次なる目的地へ向かうためツアーバスに乗り込んだ。山本さんはバスに乗り込む直前まで、空高く飛ぶおもちゃのセールスをインド人のおじさんから受け続けたものの何とか買わずにバスに乗りこめた。インドの観光地ではこのように物売りの人が多いので注意が必要だ。
バスはデリーの市街地を走る。窓の外には本当に様々な乗り物が走っていて、相変わらず興味は尽きない。商売道具を過積載した人力車をよく見かけた。そんなのが道路の真ん中を走っているのだから、インドの交通状況は物凄い。車はクラクションを鳴らしながら、人力車はチャリのベルをチリンチリン鳴らしながら突き進んでいく。
服を積載した人力車。すごい服の量だ。
インド門を出発して20分ほど走ると、次の目的地であるレッド・フォートに到着した。
クトゥブ・ミナールに続くこの旅2つ目の世界遺産。通称「赤い城」だ。レッドフォートの入口から少し離れた場所にツアーバスは停車、そこから道路沿いを歩いて入口へ向かう。
ラムさんに「車に注意しながら歩いてください」と言われ、道路沿いを歩く。歩いている間、多くのインド人の注目を浴びた。バスが多く来る場所だから、この辺りは停留所なのだろうか。やけに人が多い。
道路沿いを歩いていると、大きな交差点を見かけた。その交差点の向こうに興味深い赤色の建物が見える。さらにその手前には人力車が休憩していたりと、刺激的な光景が続く。
道路沿いには様々な露店も出ていて、飲み物屋さんやアイス屋さんなんかもある。暑くて思わず手を伸ばしたくなるけれど、このような露店では日本人がお腹を壊しやすい生水が使われていることがあるので注意が必要だ。出来る限りペットボトルのミネラルウォーターやコーラを買うようにと、ツアーのインフォメーションに書かれてあった。買うまでは行かないものの、そういった露店も見ているだけで面白い。

トコトコと歩いて、ようやくレッドフォートの入口に到着した。すでに自分の目の前に、この旅第二の世界遺産がそこに存在している。
やはり世界遺産だけあって、多くの観光客を見かける。白人の旅人や、インド人の観光客も多い。多くの観光客の中に、先ほど
インド門で見かけた女子大生達もいた。それも大勢。インド門では記念撮影を求められまくったけれど、ここではどうなってしまうだろう。
レッドフォート入口には警備の人がいて、そこに何とも魅力的なオートバイが停められていた。警察のオートバイだろうか、あまりに魅力的なので、また機会があれば絶対撮ろう。
インド・デリー世界遺産「レッドフォート "赤い城"」赤砂岩でつくられた建造物であるため「レッドフォート "赤い城"」と呼ばれる。赤い砦、赤い要塞とも呼ばれるそうで、とにかく歴史を感じる巨大な赤い建造物は大迫力だ。ラムさんがムガル帝国時代のものだと解説してくれた。
とりあえずラムさんは入場の手配をするため、僕らツアー参加者に「ここで待っていてください」と告げて手配をしに行った。僕らが待つのはレッドフォートの入口である「ラホール門」。多くの人が列をなして入場している。ここもたくさんの人で賑わっているなぁと思っていると、インド門でもたくさんいた女子大生達がまたもや僕らに記念撮影を求めて群がってきた!
(L)記念撮影をする僕と…(R)名前を聞かれ、メモに書いてあげる山本さん。あっという間に女子大生達に囲まれ、彼女たちの持つノキアの携帯やデジカメでパチパチ写真を撮られた。僕も負けじと写真を撮ってもらったり、山本さんはなぜか名前を聞かれ、メモ帳に名前を書いてあげていた。他の参加者達も記念撮影を求められまくり。あまりに女子大生達が群がって彼女たちのレッドフォートへの入場が滞っていたので、上級生っぽいとや先生っぽい人がちょっと怒っていた。
ラムさんが戻って来たので、僕ら参加者はラムさんの誘導でラホール門へ。女子大生が僕らに群がってくるものだから、ラムさんは誘導に四苦八苦、僕らも女子大生達から抜け出すのに四苦八苦。何とか参加者全員ラムさんに誘導され、レッドフォート観光が始まった。
ラホール門はいわゆる二重構造で、最初に小さな門、続いて大きな門をくぐる。小さな門をくぐる際に入場チェックがあり、ラムさんがチケットを見せて入場した。
(L)ラホール門に入ると入場チェック。(R)ラホール門を抜けるとチャッタ・チョウクがある。
ラホール門の小さい門をくぐるとちょっとした広場に出る。そこから、次にくぐる大きい方のラホール門がドンと構える姿を見ることができる。赤砂岩の砦。「砦の門」と聞くだけで迫力を感じる。ここのちょっとした広場で門の写真を撮っていると、インド人の男性3人組みに記念写真をお願いされた。インド人の男性に肩を組まれたのでちょっとドキドキした。
ラホール門をくぐると、次はチャッタ・チョウクと呼ばれるアーケードが。かつて市場として使われていたらしいこのアーケードは、現在は観光客向けのお土産屋さんが並んでいる。世界遺産の中にこれだけ現代のお土産屋さんが並んでいるのに少し違和感を感じたけれど、かつて城内の人々が利用していた市場で、それが今もそれが息衝いているように感じられる。
ずらーっとチャッタ・チョウクに並ぶお土産屋さんには、女子大生達が群がってお土産を物色している。そんな光景を見ながら、僕らはこのアーケードを進んでいく。
(L)チャッタ・チョウクを抜けると、さらに門。(R)その向こうには「一般謁見の間」が。チャッタ・チョウクを抜けるとさらに門があり、そこを抜けるとディーワーネ・アームと呼ばれる一般謁見の間が見えてくる。「謁見(えっけん)」とは、貴人または目上の人に面会するという意味で、ディーワーネ・アームでは皇帝が一般大衆からの意見に耳を傾ける場だ。
そのディーワーネ・アームの中には、皇帝がここに座っていたという大理石造りの玉座(ぎょくざ。画像左。)があり、観光客は皆ここで写真を撮りまくり、中々の混雑っぷりだ。ラムさんの解説が非常に聞きづらい。この玉座も素晴らしいけれど、ディーワーネ・アームを形成する柱の並びが本当に美しい。ラムさんによれば、この柱の並びがよく分かるよう記念写真を撮るのが良いというので撮ってもらった。
他の参加者も記念写真を撮っていると、僕ら日本人を興味津々に見つめるインド人が結構いることに気が付いた。僕らの写真を撮っている人もいたので、僕も負けじと彼らを撮った。ここで、先ほどラホール門で記念写真をお願いしてきた男性3人グループとまた遭遇して、また記念写真。ちなみに男性達との記念写真は僕のカメラでは撮らなかった。ちょっと後悔。
ディーワーネ・アームを見て、さらに進んでいく。
ディーワーネ・アームを見てさらに進むと白色の建物が増えてきて、先ほどまでの赤色のイメージとは違った世界が広がっている。芝生の緑も相まってとても美しい。
(L)白色の建物と、芝生や木々の緑が美しい。(R)白い壁面と、飛び立つ鳥。
貴賓謁見殿「ディーワーネ・カース」先ほどのディーワーネ・アームが一般謁見殿であったのに対し、このディーワーネ・カースは貴賓謁見殿。ラムさんが解説しながら、このディーワーネ・カースを見学していくことに。
ディーワーネ・カースは一般謁見殿のディーワーネ・アームと違い、「貴賓」専用とあってか造りがとても豪華。今は残念ながら残されていない装飾も、かつてはレッドフォートで最も美しい装飾を誇っていたそう。それでも美しさは健在で、参加者はここで記念撮影を。僕らもラムさんに写真を撮ってもらった。
写真ではその美しさがあまり伝わらないけれど、本当に美しかった。すげぇなぁ~と思いながらディーワーネ・カース内に足を踏み入れたら、係の人に笛を鳴らされた。
大理石造りの建物と、サリーを着た女性。奥の建物は、確か「王様のお風呂」みたいなことをラムさんが言っていた気がする。
(L)レッドフォートの庭園で写真を撮って…(R)レッドフォート観光終了。ディーワーネ・カースの見物を終えて次に進もうとした時、見たことのあるインド人の男性が現れた。
昨日空港からホテルへと向かう際に案内してくれた男性だ。相変わらず女性には優しいけれど、男にはちょっと冷たい。そろそろレッドフォート観光も終わり。ディーワーネ・カース前の庭園で山本さんとジャンプしてラムさんに記念写真を撮ってもらったら、他の参加者もジャンプをしていた。いやー、良い記念になりますよ、ジャンプ写真は。庭園を見て、再びチャッタ・チョウクを抜ける。相変わらず女子大生がお土産屋さんに殺到していた。
と、いうわけでレッドフォート観光終了。砦としての力強さや、「赤い城」と呼ばれている外観からは想像もつかないような美しさが城内にはあったりで、とても楽しめた。
美しい世界遺産から一歩出ると、そこにはインド・デリーの街並みが広がっている。世界遺産も良いけれど、こういう人間臭くてゴチャゴチャした光景も良い。現在時刻は10時過ぎ。当初予定していた行程と若干見て回る順番なんかが変わっているので、次は何だろうとワクワクしながらラムさんに付いて行く。
到着した先は、やけに人力車が停まっている場所。そう、ここからは人力車に乗り、「デリーの浅草」と呼ばれる庶民の町、チャンドニー・チョウク巡りが今始まる。旅程にはこのように書かれていた。
―庶民的なお店からマハラジャ御用達の散策は、まさしくインドを体験でき、強烈な印象を与えてくれることでしょう。←→