PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

@way The India Road.-9 「ヒンドスタン平原の朝」

120107-1.jpg

■@way The India Road.INDEX

[2011/09/10(Sat)]
@way The India Road.-1 「香港経由」
@way The India Road.-2 「クラクションの歓迎」

[2011/09/11(Sun)]
@way The India Road.-3 「誰かの朝へ」
@way The India Road.-4 「塔と門」
@way The India Road.-5 「赤砂岩の砦」
@way The India Road.-6 「チャンドニー・チョウク」
@way The India Road.-7 「裕福なインド人」
@way The India Road.-8 「軌道上は夕刻へ」

[2011/09/12(Mon)]
@way The India Road.-9 「ヒンドスタン平原の朝」
@way The India Road.-10 「映らぬ水面」
@way The India Road.-11 「物売りの少年」
@way The India Road.-12 「月下、始まる祈り」

[2011/09/13(Tue)]
@way The India Road.-13 「ガンガの夜明け、浮かぶ太陽」
@way The India Road.-14 「路地裏に牛」
@way The India Road.-15 「印象-混沌のベナレス-」
@way The India Road.-16 「人力車の冒険」
@way The India Road.-17 「優しいインド人」

[2011/09/14(Wed)]
@way The India Road.-18 「タージ・マハルを見た日」
@way The India Road.-19 「虹」

[2011/09/15(Thu)]
@way The India Road.-20 「ファテープル・シークリーにて」
@way The India Road.-21 「ピンクシティ」
@way The India Road.-22 「象のタクシー」

[2011/09/16(Fri)]
@way The India Road.-23 「風の宮殿」
@way The India Road.-24 「逆走」

[2011/09/17(Sat)]
@way The India Road.-25 「軌道上の灯」


2011年9月12日(月)

120107-2.jpgぐっすりと眠っていると、急にラムさんの声が夢の中に割って入ってきたので目を覚ました。寝台列車のカーテンをチラっと開け、朝ですよと起こしてくるラムさんの姿がそこにあった。7:20頃起床。ツアーも3日目の朝を迎えた。

カーテンを開け、ひとまずトイレと歯を磨きに行く。目の前の山本さんの寝台のカーテンはまだ閉まっているが、ちょっとカーテンが動いているので彼ももう目を覚ましているのだろう。上段ベッドから降りると、昨日下段ベッドにいたインド人のおばさんが既にいないことに気付く。どこで下りたのだろう。

歯を磨きにトイレに向かうと、昨日走行中も開けっぱなしだった扉が閉められていた。それが少し寂しいと感じるぐらい、その「ドアを開けっぱなしで走る列車」が衝撃的だった。それにしても清々しい朝だ。一昨日ぐらいから朝目覚めると発生していた蕁麻疹は、もう完全に発症していなかった。

120107-3.jpg
朝の寝台列車車内。乗客は結構減っていた。

120107-4.jpg
昨日開けっぱなしだった扉は閉まっていた。

120107-5.jpg

山本さんも朝の支度を整えたので、スーツケースに括りつけておいた盗難防止のチェーンを外し、インド人のおばさんがいなくなった下段ベッドに山本さんと雑談しながら車窓を眺める。車窓の景色は緑が眩しい大平原。地図なんかを見てみるとヒンドスタン平原と書かれているがどうなのだろう。

ここで山本さんが携帯に受信した僕の母親からのメールを見せてくれた。無事?的なメールだったので、後で大丈夫と返信しておこう。そんなやり取りをしながら、車窓を流れる大平原を携帯で動画を撮った。ただ、同じような景色が続くだけ。そう言ってしまえばそれまでだけど、例えば平原の畑のど真ん中に座るおじさん、平原の中をボボボボと走るオートバイなんかを見かけると、様々なストーリーが膨らんでいく。ちょくちょく煉瓦が崩れた建築物を見かけたりして、あそこは何なのだろう?廃墟なのか?住居なのか?なんて考えて行くと、同じような景色が車窓に流れていても飽きない。何より、雄大な平原なんて普段目にすることはないのだから。動画を撮っているとラムさんが笑顔で声を掛けてきた。朝からハイテンションのラムさん。今日もよろしくお願いします。

120107-6.jpg 120107-7.jpg
(L)踏切を通過したり…(R)駅を通過したり。

時刻は間もなく8:00になろうとしていた。車窓は平原から街へと移り変わっていき、新たな目的地に近付いてきた実感が湧いてきた。やがて列車は駅に滑り込んでいくと、ラムさんが「ここで下りますから」とツアー参加者達に下車の準備を促した。午前8時過ぎ、聖なる河・ガンガが流れるベナレスの街に到着。デリーを出発したのが昨日の18:00だったから、約14時間寝台列車で旅をしたことになる。そんな長距離移動もインドという国を少しばかり横切ったに過ぎないから、国の大きさに改めて驚かされる。

120107-8.jpg
駅に到着。

120107-9.jpg寝台列車内の狭い通路を、昨日乗車する時同様に四苦八苦しながらスーツケースを転がし列車から下りた。列車から、新しい街の駅へと踏み出す第一歩。長距離移動後の「到着の瞬間」は感慨深いものがある。

列車から下りるやいなや、スーツケースを引っ提げる観光客を見つけ赤服のポーター達が早速集って来た。ニューデリー駅でも昨日ツアーバスから下りた瞬間現れたポーター達だけど、ここでもそうだった。ツアー参加者達のスーツケースをほとんど無理矢理奪い、運ぶぜ!と言わんばかりに頭に担いで運んで行く。階段の多い駅では確かにありがたいのだけど、強引すぎるのがちょっと。

120107-10.jpg

結局ツアー参加者のほとんどはポーターにスーツケースを運んでもらうことにし、僕と山本さんもそうした。スーツケースを運ばない分、写真を撮る余裕が生まれるのでありがたいっちゃありがたい。駅に到着した瞬間にポーター達が現れ移動を開始したのでこの駅をじっくり観察する余裕はあまりなかった。けれども、ニューデリー駅とはまた違った雰囲気で、新しい街に来たと改めて感じさせられる。

120107-11.jpg 120107-12.jpg
(L)スーツケースを頭に担ぐポーター達。(R)駅の階段を上り、移動開始。

120107-13.jpg

120107-14.jpg

ポーター達がスーツケースを頭に担ぎさくさく先導してくれるので、我々ツアー参加者達もその後ろを付いて行く。寝台列車から降り立ったホームから階段を上り、連絡橋を渡る。そこからは駅の様子がよく分かり、ホームに停車する長大編成の列車など、いかにもインドの鉄道駅らしい雰囲気を満喫できる。ポーター達はやがて階段を下りはじめた。どうやら駅の出口に着いたらしい。

120107-15.jpg

そういえば、今いる駅の名前は結局分からなかった。駅から出ると駅舎ぐらいありそこで駅名は分かるだろうと思っていたのだけど、階段を下りて到着した場所に駅舎はなかった。それでも駅の出入り口に違いはなく、オートリキシャーや自動車がたくさん停まっている。

120107-15-3.jpg
駅前に停まっていたお洒落な車。送迎用の車…だと思う。街中で結構見かけた。

120107-15-2.jpg
オートリキシャーも。フロントに装飾されている花がポイント。

様々な乗り物が停車している中に、ベナレス観光でお世話になるツアーバスとバスの運転手さんが待機していた。デリー観光時と同じタイプのツアーバスだ。ここまでスーツケースを運んでくれたポーター達にチップを払い、ツアーバスに乗り込む。我々のスーツケースを運転手さんサポートの人が屋根に積み、準備が整ったところで駅を出発した。時刻は8:15。@way The India Road.-ベナレス編-が今、始まる。

120107-16.jpg 120107-17.jpg
(L)ポーターにチップを払い…(R)ツアーバスへ。新しい観光が始まる。

120107-19.jpg
BROWNIE RESTAURANT

駅前から出発する際、相変わらず交通状況は凄まじく、我先にとクラクションを鳴らしながら突っ込んでくる車が多い。そんな状況でもかすることなくバスを運転していく運転手さんにはただただ感心する。バスの車内でラムさんが「これからホテルに向かいますが、その前に朝ご飯を食べて行きます」と言った。駅から10分ほど走ると、朝食をいただくレストランに到着した。

120107-20.jpg 120107-21.jpg
(L)レストラン店内。(R)朝ご飯はパンと卵焼きとチャイで。

店内には僕ら以外に客はおらず、開店前かと思うぐらい静かな空間だった。各テーブルに4人づつぐらいで座っていき、僕と山本さんの向かいには昨日仲良くなったOさんとその彼女が座った。色々と話していると朝食が登場。パンと、卵焼きの親戚のような食べ物と、チャイ。バターとジャムもついている。そういえば昨日の朝食もこんな感じだったなぁ。コーヒーカップに汚れがついていて山本さんが苦笑いしていたっけ。今日の朝食は全然良い感じだ。いやー、朝の体にチャイが沁みる。30分ほど朝食タイムをとり、時刻も9時を過ぎた頃バスに乗り込みホテルへ向かった。

120107-22.jpg

一昨日インドに降り立ちデリーを旅してきたが、3日目からはベナレスという新しい街を旅する。「ベナレス」という名前は英語表記Beneresの誤読によるものらしく、「ワーラーナシー」、「ヴァーラーナスィー」、「バラナシ」とも表記する。@way Co.,Ltd.ではツアーインフォメーションの表記通り「ベナレス」で統一していきたい。

「やっぱりガンジス河の沐浴が見たいでしょ」

そう言っていたのは昨日仲良くなったOさん。テレビ番組でとあるキャスターがガンジス河で半身浴をしているのを見て、本物の沐浴を見てみたくなったらしい。そう、ベナレスといえば聖なる河・ガンジス河沿いに位置する都市で、ヒンドゥー教の聖地であるベナレスでは巡礼者の沐浴が見られる場所としても有名なのだ。正直な話、ベナレスやガンジス河、沐浴に関する自分の知識といえば、ガンジス河の水質はとんでもなく、死体も流れている…そんな程度。どれほど本物を見て衝撃を受けるかが楽しみだ。すでにツアーバスの窓から見えている風景に衝撃を受けているが。とにかく人が多く、交通状態もデリーに比べ遥かに訳が分からないことになっている。

120107-23.jpg
Pallavi International Hotel

レストランから10分とちょっと走るとベナレス滞在中にお世話になるホテルに到着した。建物の色がピンクで一応お洒落っぽい。Oさんの彼女が女子に人気のあるホテルだと言っていた。とりあえず、寝台列車宿泊だった昨夜はシャワーを浴びることができなかったので浴びたい。

ツアーバスからは2名を残し他のメンバーは各々のスーツケースを持ってホテルのフロントへ。残った2人はグレードの高いホテルに宿泊できるプランなので、ここでしばしお別れ。後ほどの観光ではまた合流する。

ホテルに入るとラムさんの指示でフロントにパスポートを預けた。フロント前にあるソファに腰掛け、冷えたコーラをもらった。飲んでいる間にラムさんが手続きをし、飲み終わる頃にホテルのポーターが僕と山本さんのスーツケースを持って部屋まで案内してくれた。あぁ、またチップを取られるのか。

120107-24.jpg 120107-25.jpg
(L)ホテルの廊下を歩く。何となく豪華っぽい雰囲気はする。(R)部屋に到着。

ポーターの後ろを付いて歩く。ホテルのインテリアが何となく豪華っぽい気がするけれど、グレードは決して高くないホテルだと思う。それでもデリーで宿泊したホテルに比べれば、全然マシなのかな。ちょっと長めの廊下を歩いて行くと、吹き抜けの庭園があり、外装のピンク色と相まって中々良い感じだ。それを見ながら右に曲がり、階段を上り廊下を歩いて行くと僕らの部屋に到着。スーツケースをここまで運んでくれたポーターにチップを渡し、ようやく落ち着いた。

…と思ったらいきなり部屋のベルがなった。誰だろうと思いながらドアを開けると、先ほどのポーターとは違うぽっちゃりとしたホテルのおっちゃんが立っていた。少し笑顔を浮かべるおっちゃんの手にはトイレットペーパーがあり、それを渡してくれた。あぁなるほど、部屋に備え付けのトイレットペーパーがないからわざわざ持ってきてくれたのか…と思いながらトイレットペーパーを受け取り、おっちゃんが部屋から出て行くのを待つが中々出て行かない。何やら物欲しそうに笑顔を浮かべている。…あぁ、なるほど、チップね…。

チップを渡すとおっちゃんが部屋から出て行った。集合時間までもう誰が来ても無視してやろうと部屋の鍵を掛けたのは言うまでもない。ちなみに部屋のトイレにはすでにトイレットペーパーがあり、おっちゃんの持ってきたトイレットペーパーは結局使うことがなかった。

120107-26.jpg10:30にフロント前に集合とのことなので、それまでにシャワーを浴び着替えを済ませる。女々しい話だけれど、とりあえずドライヤーがないのが辛い。髪がえらいことになる。それでもまぁ、シャワーではとてもさっぱりできた。シャワーを浴びている間にカメラなんかの充電をし、荷物の整理なんかも。今日はこのホテルに宿泊するので、余計な荷物は置いておける。支度をしながら、山本さんにずーっと言いたかったしょーもないことを話す。狙い通りウケたのでよかった。

集合時間にフロントに行き、パスポートを受け取る。全員が揃ったところでバスに乗り込んだ。他の参加者もシャワーでさっぱりされたようだ。

120107-27.jpg10:40頃バスは動き出した。ホテルを出るといくつかバンクのあるガタガタの道を走り、そこを抜けると人・乗り物だらけの大通りに出る。通りには様々な人の生活が見え、あまりに混沌としている。その渦の中に僕らは明日身を投じるわけだが、その話はまた別の項にて。

途中でバスはグレードの高いホテルに宿泊する2名の参加者と合流するため、本当に高級そうなホテルの敷地内に入っていった。そこで2人を向かえ、全員揃い再びベナレスの街をバスは走り出す。ホテル敷地内の一時の静寂もひとたび外に出てしまえば、そこは交通状況が物凄いベナレスの街。クラクションを鳴らしながら、バスはぐんぐん進んでいく。

やたらとデコボコの道に差し掛かり、バスの車体がぐわんぐわんと揺れ始めた。その揺れ具合が面白かったのでデジカメで動画を撮っていると、いきなりバスの前に牛が現れ横切って行った。参加者一同交通状況の悪い中を平然と横切る牛さんに驚いていた。ラムさんによると水牛らしい。

120107-28.jpg
途中で給油して…

120107-29.jpg
出発。本当に色んな人、色んなものが道路を走っている。

120107-30.jpg
オートバイの目の前を横切ろうとするオートリキシャーの間をすり抜ける自転車…そんな交通状況。

120107-32.jpg
少し小高い場所に出て、そこから鉄道施設が見えた。こういうポイントはじっくり見てみたいなぁ。

120107-33.jpg
その鉄道施設の先に、ガンジス河に架かる橋を渡る。

途中でバスはガソリンスタンドに寄って給油。給油後道路を転回して、再び走り出した。先ほどの水牛のように、道路では結構牛を見かける。その牛達がたまに道路を横断するのでびっくりする。道路は少し小高くなり、鉄道施設を俯瞰できる場所に出た。写真で確認してみるとトラックがバラストか何かを運搬し、それを積載する場所…だと思う。そういった産業的な鉄道施設は興味深い。

そのすぐ先は河だった。その河に架かる橋を渡る際にラムさんが「ガンジス河です」と説明した。突如として現れた聖なる河。参加者は皆窓からその河を眺める。

120107-34.jpg
ガンジス河を渡り、川向うへ。相変わらず混沌としている。

120107-35.jpg
ラームナガル砦 入口

ホテルを出発して丁度1時間、本日最初の観光地ラームナガル砦の入口に着いた。先ほどガンジス河を渡ったが、ラームナガル砦はその渡った先の土手にある17世紀の砦だ。そこからガンジス河を眺める…というわけ。さぁ、ラームナガル砦の観光開始。砦の入口の門は色鮮やかで、その門の目の前にはまっすぐに伸びる大通りがある。

ベナレスに来たという実感は、すでに嫌と言うほど感じていた。

120107-36.jpg

| @way The India Road.(11/09/10-17) | 15:38 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://kokohazi.blog45.fc2.com/tb.php/504-4e45c593

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT