PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

@way The Portugal Road.-05 「グロボ」

121209-1.jpg


■@way The Portugal Road.INDEX

@way The Portugal Road.-01 prologue

[2012/03/01(THU)]
@way The Portugal Road.-02 「一人の旅」

[2012/03/02(FRI)]
@way The Portugal Road.-03 「始まる」
@way The Portugal Road.-04 「テージョ川の風と広場の像」
@way The Portugal Road.-05 「グロボ」


121209-2.jpg
アフォンソ・デ・アルブケルケ広場

この時はまだこの広場の名前や広場の像の詳細は知らなかった。帰国して調べてみるとポルトガルの植民地征服者で初代インド総督のアフォンソ・デ・アルブケルケを記念して造られた広場だそうだ。広場の像がくれた勇気…今ここで折れたら、これから先僕は色んなことに対して前に進めなくなる。それはダメだ。時刻は間もなく13:00を回ろうとしていた。ベレン観光を終えリスボン旧市街の方へ戻るべく駅の方へ歩き始めた。

121209-3.jpg
ベレン駅

車の通りが多い道路沿いを歩いて行くとベレン駅に辿り着く。単純にここからカイス・ド・ソドレ駅へと戻るだけなのだが、電車に乗るためにはViva Viagemをチャージしなければならない。ベレン駅は無人駅でチャージの機械があるのみで、とりあえず適当に行きの運賃と同じく€1.55をチャージしてみた。それを読み取り機にタッチしてみると…エラーです的な音が鳴りやがった。ガイドブックにViva Viagemのチャージの方法は記載されてあったが実際の機械の画面とは異なっており、全く使い方が分からない。

その時、一人のポルトガル人とは違う雰囲気の白人のおじさんに声を掛けられた。どうやらおじさんもチャージの方法が分からないらしい。もちろん僕も分からないのでジェスチャーで「分かりません…」と伝えると、おじさんも「ワシも分からん」というジェスチャーをしてどこかへ行ってしまった。やばい、ホントに分からん…最悪旧市街まで歩いて向かうか…?

と、さっきのおじさんが別のポルトガル人の男性にチャージの方法を教えてもらっているのが目に入った。男性はサクサクッと機械を操り、おじさんのViva Viagemにチャージを完了させた。そうして出てきた釣銭をチップとしておじさんは男性に渡そうとしたが、その男性は「ノーノー」と受け取るのを断っていた。なんてかっこいい男性なんだ…僕は気付くと、その男性に声を掛けていた。

121209-4.jpg
ベレン駅から乗車したカイス・ド・ソドレ駅行きの電車

男性は面倒くさがることなく、僕のViva Viagemにチャージしてくれた。深くお礼を言うと「そんなにお礼を言われるようなことじゃないよ、じゃーね」と颯爽と消えて行った。異国の地にたった一人でやって来て、初めて人に助けられたこの経験は、僕は一生忘れない。

13:20頃、ベレン駅からカイス・ド・ソドレ駅へと向かう電車に飛び乗った。

121209-5.jpg 121209-6.jpg
(L)カイス・ド・ソドレ駅に到着。(R)駅前はお洒落なバスや市電が走りまわっている。

13:26頃カイス・ド・ソドレ駅に到着。Viva Viagemを改札口の読み取り機にタッチすると…無事に改札機の扉は開いた。ほっ…。

この後の旅程は特に練り込んでいなかったが、リスボン旧市街をブラブラしながら市電やケーブルカーに揺られてみたいなぁとは考えていた。とりあえず今夜宿泊する宿を見つけて、このクソ重いバックパックを置こう…。とは言うものの今回の旅は全く宿の予約をしていなかったので、ガイドブックに掲載されている宿を探し宿泊の交渉をしなければならない。不安要素はいくつもあるがとにかく進もう。安宿でケーブルカーのグロリア線から近い「グロボ」なんてどうだろう。適当に宿を決めて、ガイドブックの地図を頼りに僕は旧市街を歩き始めた。

121209-7.jpg
カイス・ド・ソドレ駅前を走る市電15番、18番

駅を出ると市電が走っていた。地図を見ると市電15番と18番の軌道らしい。新旧の車両が入り混じり見ているだけでも面白い。軌道と並走する道路を横断し、グロボを目指して北上する道を進む。

121209-8.jpg
駅前から北上する道路を進んでいく。旧市街の町並みを歩こう。

121209-9.jpg

ガイドブックの地図では全く気が付かなかったが、リスボン旧市街はとにかく坂道が多い。旧市街に存在する3つのケーブルカーはそんな街には欠かせない市民の大切な足で、今も活躍し続けていることにも頷ける。重たいバックパックを背負っての坂道はかなりきついが、美しい旧市街の街並みがそれを忘れさせてくれる。

121209-10.jpg
今歩いている坂道の横を見ると、一段低い街並みが確認できる。複雑な地形がより旧市街の美しさを際立たせている。

121209-11.jpg 121209-12.jpg
プジョーやボルボ。日本でもちょくちょく見かける欧州車も、ここでは当たり前のように走っている。

121209-13.jpg
坂道のひたすら上っていく。道路脇に整然と駐車された車達がこの街にはよく似合う。

121209-14.jpg

今北上している坂道には路面軌道も並走しているが、地図を見ると現役の軌道ではなさそうだ。上の写真を見ると若干アスファルトで埋まっている部分もあるから、多分廃線跡なのかな。しかしそれがまた良い雰囲気で興味深い。

121209-15.jpg
カモンイス広場

地図通り坂道を北に進んでいくとカモンイス広場に到着した。カモンイスとはポルトガルの有名な詩人で、先ほど訪れたジェロニモス修道院にもその遺体が安置されている。そして、彼は僕がこの旅で訪れる「最終目的地」に詩を刻んでいる。

カモンイス広場は市民の憩いの場となっているようだった。広場を取り囲むように市電28番の軌道が張り巡らされている。

121209-16.jpg

カモンイス広場周りは交通量も多い。地図通りにグロボを目指して進んでいたつもりだったが、いつのまにか迷ってしまった。ここがカモンイス広場だろ?ってことはこっちに行けば宿の方角のはずだけど…あれ?

121209-17.jpg

迷い込んだ先は人通りが少ない路地裏で、坂道の多い旧市街を象徴するかのようなV字型に上り下りしている坂道だった。広場の方に引き返すか…と、ふとそのV字型の坂道の中央部分、丁度上り坂と下り坂が合わさる部分が目に入った。…軌道?あんなところ市電が走っていたっけ?

121209-18.jpg

これってケーブルカーの軌道!地図を見るとビッカ線のケーブルカーで、3線あるケーブルカーのうち最も有名な風景を彩るケーブルカーだった。とそこへ、黄色の可愛らしいケーブルカーが坂道をトコトコと上って来た。

121209-19.jpg

121209-20.jpg
ビッカのケーブルカー

ガイドブックに掲載されていた印象的な写真。「これぞリスボン!」といったコメントが付け加えられた、テージョ川を背景に走るビッカのケーブルカーの写真。これが見たい、この写真が撮りたい、そんな思いを抱いていた景色が今目の前に存在している。興奮は冷めないが、とにかく今は宿を目指そう。若干迷子になりかけていた旧市街の道も、ビッカのケーブルカーの位置が特定できたので宿までの道も多分分かるだろう。ケーブルカーは後から堪能することにして再び宿を探す。

121209-21.jpg

ビッカのケーブルカーの上側停留所の北は市電28番が走るちょっと大きめの賑やかな道路があり、そこから人通りの比較的少ない通りを北上。手掛かりはかなり少ないが、地図に書かれているレストランや病院の位置関係から宿を探す。最終的には勘で曲がった通りにその宿があった。青い外壁のお洒落な建物、表の看板に「GLOBO」と書かれてある。た、辿り着いた。

121209-24.jpg想像以上にこじんまりとした雰囲気が堪らない。一応事前に英語ではあるが「今晩泊れますか?」的な文章が書かれたガイドブックのページを開いておき、いざ宿泊の交渉へ。宿の入口は鍵がかかっており、開け方が分からずガチャガチャしていると「カチャッ」と解錠された音が聞こえドアが開いた。中に入ると若い男性がいらっしゃい的な雰囲気を醸し出しながら立っていた。

早速ガイドブックに書かれた英文を読んでみる。何とか通じたようで、今晩宿泊できるとのこと。よっしゃ!とりあえず部屋を見せてくれるそうなので男性について行くと、まず小さなシングルルームを案内された。驚くぐらい狭い部屋だが、ドアには「BOSS ROOM」と書かれてある。続いてダブルルームを案内されたが、狭くても問題ないのでシングルルームでお願いした。

121209-22.jpg 121209-23.jpg
(L)本当に狭いシングルルームだが、清潔で快適だ。(R)バス・トイレ付きで一泊€15.00。

早速パスポートを提示してチェックイン。一泊で宿泊料金は€15.00だ。バス・トイレ付きでこの価格なら安い。チェックインを終え、部屋の鍵を受け取りようやく荷物を降ろす。が、ここで問題発生。鍵を閉めようとしたらドアの鍵部分が壊れやがった。グロボの男性を再び呼んで直してもらったが、言葉が分からないうえに迷惑を掛け本当に申し訳なくなった。

とにかく、宿に辿り着き一息付くことができた。何とか今日一日は生きられそうだ…。電源があったので変換プラグと変圧器を用いてカメラや携帯の充電を行う。それと、日本を出発してから時間的に考えておよそ2日ぶりのシャワーを浴びる。足がくせーよ。

121209-25.jpg
本日宿泊の小さな宿、グロボ

時刻は丁度15:00頃で、バックパックを部屋に置き身軽スタイルで再び旧市街に繰り出した。改めてグロボを見てみると、このこじんまりとした雰囲気が堪らない。入口のところにこの宿がバックパッカーのバイブルに掲載された宿である証が掲げられていた。予約をせずに今夜泊る宿を決めて行く。そんな理想のバックパッカースタイルな旅を今自分が行っているなんて。

121209-26.jpg
グロボの周囲は住宅地。石畳を歩きながら散策を再開する。

121209-27.jpg
人通りは少ないが、時折家々から聞こえてくる音やはためく洗濯物からこの土地の生活感を肌で感じることができる。

121209-28.jpg

散策を開始する前に飲み物が欲しかったので、たまたま目に入った小さなお店で水を買うことにした。お店1つとってもこの雰囲気の良さ。LUSOというブランドの水を購入。€0.60なり。

121209-29.jpg 121209-30.jpg
(L)購入した水。(R)通りで見かけた興味深い「車止め」

水を購入し、ビッカのケーブルカーの方向へ進む。通りでは興味深い「車止め」をちょくちょく見かけた。道路の真ん中に70cmほどの石柱がひょっこり出ていて、その左側にセンサーがついており指定された車のオーナーだけが持つリモコンに反応してその石柱が地面に沈むという仕組みだ。道路の設備1つとってみても、世界は広いと思い知る。

ビッカのケーブルカーが見えてきた。黄色の可愛らしいケーブルカーが上停留所で待機していた。

121209-31.jpg
ビッカのケーブルカー

ベレンまで乗車したポルトガル鉄道の電車同様落書きが激しいが、女性のイラストなんかは芸術レベル(だと思う)。一回乗車すると€3.50かかるが、空港バスのチケット(当日限り)やリスボンカードと呼ばれるリスボン観光に打ってつけのフリーパスがあれば乗り放題となる。ケーブルカー上側の停留所にはケーブルカーの関係者っぽいおじさん達がいたので、空港バスのチケットを見せて「OK?」と聞くと「いいよ」という反応だった。

121209-32.jpg
ケーブルカーの運転台

そんわけでちょこっとケーブルカーに乗り込んでみる。使い込まれた木製の窓枠、渋い運転台のレバー。下の停留所まで乗車してみようかと思ったが、乗客が増えてきたので一旦下り写真を撮ることに。

121209-33.jpg
落書きが目立つが、もはやそれもアート。お洒落な旧市街にケーブルカーがよく似合う。

121209-34.jpg
ケーブルカーの軌道沿いにあったお店。お洒落なフォトグラフが気になる。

121209-35.jpg
ケーブルカーが走らない間は普通の路地と化す。
軌道を歩く男性、紫煙を吹かしながら携帯をいじる若い女性。それら全てが街の情景となる。


121209-36.jpg
車も当たり前のように走る。

121209-37.jpg
民家に取り付けられたケーブルカーのアズレージョ。お洒落。

121209-38.jpg

軌道沿いにうっとりしていると、早速上の停留所からケーブルカーが下って来た。ケーブルカーの軌道の中央には2両のケーブルカーが互いに退避できるようになっており、その瞬間だけケーブルカー同士が並ぶ。つまりケーブルカーの軌道には2両のケーブルカーが配備されており、絶対に上と下の停留所にケーブルカーが待機しているというわけだ。

121209-39.jpg
ゴトゴトとケーブルカーは下っていく。前方に見える退避ポイントで上ってくるケーブルカーとすれ違う。
たまたま若いカップルが通りかかった。女の子の足の細さに驚きつつも、上ってくるケーブルカーの写真を撮る。


121209-40.jpg
上って来たケーブルカーは比較的落書きが少ない。相変わらず軌道沿いでは、若い女性が紫煙を吹かしていた。

121209-41.jpg
ケーブルカー上側の停留所には常に数人のおじさん達が屯している。
勝手にケーブルカーの関係者かと思っていたが、もしかすると違うかも。


121209-42.jpg

ビッカのケーブルカー。僕が求めていたリスボンの情景を見ることが出来た。しばらく坂道を行き交う黄色のケーブルカーを見た後、お腹が空いてきたのでレストランを目指し再びリスボンの旧市街を歩き始めた。

石畳の軌道を進むケーブルカーの音、紫煙を吹かす若い女性。どれも忘れられない光景だ。

| @way The Portugal Road.(12/03/01-16) | 16:27 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://kokohazi.blog45.fc2.com/tb.php/537-359c7d95

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。